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2026.05.21

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断熱性能の「通知表」、UA値の読み方【設計お役立ち情報 Vol.55】

住宅のカタログや打ち合わせで「UA値0.○○です」という話が出てきたことはありませんか?
なんとなく数字が小さいほど良さそうとはわかるけど、何を表しているのかよくわからない——
そんな方に向けて、今回は簡単に説明します。

 

 

UA値(外皮平均熱貫流率)とは、「家全体でどれだけ熱が逃げやすいか」を示す数値です。
壁・屋根・床・窓など外側の面(外皮)それぞれについて「熱の逃げやすさ(熱貫流率)× 面積」を計算し、
その合計を外皮の総面積で割って求めます。
つまり「家の外側全体を平均したときの、熱の逃げやすさ」が数値になります。
単位はW/㎡・K(ワット毎平方メートルケルビン)で、数値が小さいほど断熱性が高い、ということです。

 

 

岡山は省エネ地域区分の「6地域」に該当します。
各断熱等級ごとのUA値の基準と、暮らしへの影響をまとめると以下のようになります。


断熱等級 UA値(6地域)

W/㎡・K

暮らしの目安

(冬の朝5時頃、暖房を停止した状態での最低体感温度)

等級4(省エネ基準)

※2025年以降の最低基準

0.87 以下 おおむね8℃を下回らない。
等級5(ZEH基準)

※2030年以降の最低基準

0.60 以下 おおむね10℃を下回らない。
等級6 0.46 以下 おおむね13℃を下回らない。
等級7(最高等級) 0.26 以下 おおむね15℃を下回らない。

 

岡山の6地域で試算すると、等級4の家と等級7の家では年間の冷暖房費で約10万円単位の差が出ることもあります。
30年・40年で積み上がると、その差はとても大きくなります。

 

 

 

もう一つ、知っておいてほしいことがあります。
UA値は「平均値」なので、窓を小さくするだけでも数値は良くなります。
「UA値が良い=快適で明るい家」とは限りません
窓・壁・屋根・床のそれぞれがどんな性能なのか、設計の中身まで確認することが大切です

 

「窓を小さくして数値を稼ぐ」のではなく、
高性能窓(トリプルガラス)・付加断熱・基礎断熱をセットで採用することで、大きな窓を保ちながらこの数値を実現します。

数値はあくまで目安。大切なのは、その数値が毎日の暮らしにどうつながっているか、です。

 

 

松村